• キャリアパスでITスペシャリストを目指す

    システムエンジニアは何らかの形で、自分のその後のキャリアパスを決める必要が出てくる。キャリアアップの方法を模索することになるわけだが、その際に有力な手段の一つとなるのがITスペシャリストだ。これはIT業界において、特定の分野で高度・専門的なスキルを持っている技術者を指す。具体的には経済産業省が定めた、ITスキル水準(ITSS)に基づいてレベル3以上のスキルを持っていると名乗ることが許される。そのため、自分はITのスペシャリストだと勝手に名乗ることはできるが、ITスペシャリストだと勝手に名乗ることはできない。

    このように具体的な基準が設けられている以上、ITスペシャリストになるにはそのレベルに達するスキルを身につけなければならない。なお、このITスペシャリストには6つの専門分野が存在する。プラットフォーム・ネットワーク・データベース・アプリケーション共通基盤・システム管理・セキュリティだ。つまりシステムエンジニアがITスペシャリストを目指す場合、まずこの専門分野の中から自分がなりたいものを選ぶことになる。

    また、レベル3以上であることを証明するために役立つ資格として、応用情報技術者試験やオラクルマスターGold、CCNP(シスコ技術者認定)などがある。レベル4では、ネットワークスペシャリスト試験やデータベーススペシャリスト試験、情報処理安全確保支援者試験などが挙げられる。つまり、専門分野を決めたら次はその分野でレベル3以上であることを証明する資格を取得するのが、ITスペシャリストになるための基本的な道筋だ。